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Excelで住所データを整理!地名から県・市町村だけを抜き出す方法

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Excelを使って住所データを整理し、都道府県や市町村を抽出する方法を解説した記事のアイキャッチ画像
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Excel歴15年。パソコン講座を数十回以上実施し、就職や転職、復職の支援も行っています。Excelの基本操作から関数、マクロ、VBAまで仕事で便利だったことを中心に書いていますので、お仕事の時間短縮にお役に立てれば幸いです。
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住所データを整理する際、「都道府県や市町村だけを抜き出したい」と思ったことはありませんか?

例えば、顧客データを地域ごとに分類したり、マーケティング分析に活用したりする際に、不要な情報を削ぎ落として使いやすい形にすることが重要です。

本記事では、ExcelのLEFT・MID・FIND、IF関数を使い、住所データから都道府県や市町村だけを抽出する方法を詳しく解説します。初心者の方でも簡単にできるステップで説明するので、ぜひ試してみてください!

 

住所データを整理するメリットとは?

住所データが未整理のままだと、検索や集計の際に手間がかかり、業務の効率が下がることがあります。例えば、都道府県別に顧客を分類したい場合、住所に「東京都」と「東京」が混在していると、一括処理が難しくなります。

また、市町村名の抜き出しができれば、地域ごとの分析やマーケティング施策の最適化もスムーズに進められます。特に、通販や営業活動では、地域ごとのターゲティングが重要になるため、正確なデータ整理が求められます。

そこで、Excelの関数を活用して、住所データから都道府県や市町村を抜き出し、効率よく整理する方法を詳しく解説します。

 

Excelで都道府県・市町村を抜き出す基本テクニック

都道府県や市町村を抽出する完成図

都道府県や市町村のみ抜き出す方法として、関数を使うととても便利です。

Excelには多くの関数が存在しますが、住所データを整理するときに便利なのはIF、LEFT、MID、FIND関数です。

 

都道府県が3文字だけの場合の抽出方法

北海道、東京都、高知県のように都道府県が3文字に限定されている場合の関数を紹介します。

使用する関数は

=LEFT(A2,3)

となります。

LEFT関数を使った都道府県を出す完成図
LEFT関数はLEFT(文字列,文字数)という数式のため、上の図ではA2から3文字抽出という意味となります。

そのため、住所の都道府県が3文字の場合は簡単な数式で出すことができます。

 

IF, MID,LEFT関数を使って4文字と3文字の抽出

実際の住所データの場合、都道府県が3文字の場合と4文字の場合があります。

この場合は少し難易度が上がりますが、以下のような数式となります。

=IF(MID(A2,4,1)=”県”,LEFT(A2,4),LEFT(A2,3))

3文字や4文字の都道府県にも対応する関数の完成図

IF関数はIF(倫理式,値が真の場合,値が偽の場合)という意味になります。

また、MID関数はMID(文字列, 開始位置, 文字数)という使い方で、指定された文字の、指定された文字数分表示してくれます。

意味としては、もしA2(住所データ)の4文字目が県の場合は左から4文字抜き出し、そうでない場合は3文字抜き出すという意味です。

IF関数はとても便利なので、以下の記事も見てみましょう。

IF,LEFT, MID,FIND関数を使って県と市町村を抽出

市町村を関数を使って抽出する完成図
市町村を呼び出す際はFIND関数も組み合わせ、以下の数式となります。

=IF(ISERROR(FIND(“郡”,A2))=FALSE,LEFT(A2,FIND(“郡”,A2)),IF(ISERROR(FIND(“市”,A2))=FALSE,LEFT(A2,FIND(“市”,A2)),IF(ISERROR(FIND(“区”,A2))=FALSE,LEFT(A2,FIND(“区”,A2)),IF(ISERROR(FIND(“町”,A2))=FALSE,LEFT(A2,FIND(“町”,A2)),IF(ISERROR(FIND(“村”,A2))=FALSE,LEFT(A2,FIND(“村”,A2)),”エラー”)))))

FIND関数はFIND(検索文字列, 対象, [開始位置])という使い方で、指定した文字が何番目か教えてくれる関数です。

上記の数式では、「郡」「市」「区」「町」「村」が何番目か調べ、どの文字もなかった場合はエラーと表示するようにしています。

また、【Excel関数】ISERRORの使い方と判定する種類をわかりやすく解説の記事でも解説しているように、ISERRORを使うことでエラーかエラーでないか判別ができるため、エラーでないときはLEFT関数で市区町村が出てくる文字数分表示するという意味になります。

 

応用編:バラバラな住所データの整理方法

住所データを扱っている場合、実際の仕事となると表記がズレていてうまく判別できないことがあります。

そんなときに便利な住所データの統一方法を紹介します。

 

データの揺れ(例:「東京都」と「東京」)をどう修正するか

住所データでよくあるのが「東京都」と「東京」のデータが混在していたり、「大阪府」と「大阪」が混じっている例。

こんなときに便利なのがSUBSTITUTE関数で、指定した文字を修正するすることができます。

 

SUBSTITUTE関数を活用して表記を統一する

応用編としてバラバラな住所データを関数を使って直した図

数式は以下となります。

=SUBSTITUTE(A2,”東京”,”東京都”)

この場合、表記ゆれとして東京の場合は東京都に修正され、最初から東京都の場合はそのままという結果となります。

 

市町村名が不規則な場合の対応策

 

応用編:市町村名が不規則な場合の対応策の画像

表記ゆれの統一や、統一ルールの作成、住所データから市町村を抜き出す方法や条件分岐など画像で紹介しています。

これらは応用編のため、試してみることで業務の効率化に繋がります。

 

エラーを防ぐためのポイント

Excelの関数を使う際、予期しないエラーを防ぐために、データの準備や関数の使い方を事前に確認しておくことが重要です。以下のポイントを押さえておけば、スムーズに作業が進められます。

関数がうまく動かないときの原因と対策

住所データの表記揺れ(例:「東京都」と「東京」)があると正しく抽出できないため、先ほど紹介したように、事前にSUBSTITUTE関数などで統一していきます。

 

データの一括修正をする手順

余分な空白や改行が入っていると検索関数が正常に動作しないため、TRIM関数で余分なスペースをなくしたり、JIS関数で全角に変換、ASC関数で半角に統一することなどおすすめです。

 

実際の業務での活用例

住所データの整理は、多くの業務で重要な役割を果たします。Excelの関数を活用することで、手作業の負担を減らし、データ管理の精度を高めることができます。ここでは、都道府県・市町村の抽出が実際の業務でどのように活用されるかを紹介します。

マーケティングでの地域別分析

企業のマーケティングでは、地域ごとの売上や顧客動向を分析することが重要です。都道府県や市町村のデータを整理することで、地域ごとのターゲティング戦略を立てやすくなります。

活用例
  • 顧客データを都道府県別・市町村別に分類し、地域別の売上動向を把握
  • 市町村別の購入傾向を分析し、広告やプロモーション施策に反映
  • 店舗の出店計画や営業活動の強化につなげる

 

顧客データの整理と統一

ECサイトや通販業務では、顧客の登録住所がバラバラだとデータ管理が複雑になります。都道府県や市町村の情報を統一することで、データベースを整理し、効率的な管理が可能になります。

活用例
  • 住所データのフォーマット統一(例:「東京」→「東京都」、「大阪」→「大阪府」)
  • 顧客リストを整理し、配送エリア別の管理をスムーズに
  • 定期購買者の地域分析を行い、サービス改善につなげる

不動産・行政業務でのデータ管理

不動産業や自治体の業務では、住所データを活用して土地や建物の情報を適切に整理することが求められます。Excelで都道府県・市町村を抽出することで、管理の効率化が図れます。

活用例
  • 賃貸物件や販売物件の所在地データを分類し、検索や分- 各市町村ごとの住民データを整理し、行政サービスの提供をスムーズに
    顧客リストを整理し、配送エリア別の管理をスムーズに
  • 住宅価格や取引履歴の分析を地域別に行い、マーケット予測を強化

まとめ

本記事では、Excelの関数を使って住所データから都道府県や市町村を抽出する方法を解説しました。

特に、LEFT、MID・SUBSTITUTE関数を活用すれば、複雑なデータも簡単に整理できることが分かりました。
また、住所データの表記揺れの修正やエラーを防ぐポイントについても触れました。

SUBSTITUTE関数やVLOOKUP関数を組み合わせることで、データの統一や管理がさらに効率的になります。

このテクニックを活用することで、以下のような場面で業務の効率化が図れます。
・マーケティング業務で地域別分析をする(顧客データの分類・広告ターゲティング)
・顧客リストの整理(通販・ECサイトの配送エリア管理)
・ 不動産・行政業務でのデータ管理(住民データの統一・分析の精度向上)

Excel関数を適切に活用することで、住所データの処理が大幅に効率化できます。ぜひ、業務や個人のデータ整理に役立ててみてください!

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